アタッチメントとは?

アタッチメントの役割
アタッチメントには、それぞれの役割があります。治療ゴールに向かってドクターがアタッチメントの数や位置、大きさなどを設定し、歯を最適かつ正確に移動させます。
アタッチメントの主な役割は以下になりますが、ドクターの考え方によってこのほかにも様々な役割があります。

アタッチメントが歯の表面に装着されると、マウスピースのフィッティングが向上します。
表面がツルツルの歯に凹凸ができ、表面積が大きくなるためマウスピースが歯をつかみやすくなり、正確なコントロールができるようになります。
3mm〜5mmの長方形アタッチメントを使用することが多いです。

歯を回転させたい場合には回転用最適アタッチメントを設定します。
歯が効率よく回転するようにアタッチメントに力がかかる方向を考え、アタッチメントの位置を設計します。
この回転力がかかるアタッチメントの表面のことをアクティブサーフェスと言います。

2つの小さなアタッチメントを設置することで両側から力がかかるようになり、歯の軸をコントロールできるようになります。
この2つのアタッチメントにより、歯の根っこまでコントロールできるようになり、理想的な歯の向きを与えることができます。

上下の歯の間に隙間がある場合、歯を引っ張る方向に力がかかるアタッチメントを設定します。
専門用語でこの動きを挺出(ていしゅつ)と言いますが、引っ張り出すことによって隙間を埋める動きを行うことができます。

開咬(かいこう、オープンバイト)の歯並びに対して、上の前歯4本にアタッチメントを設定すると、上下の歯の隙間を閉じる動きができるようになります。
マウスピース矯正では、特にこの上下の歯の隙間を同時に埋めていく動きが得意です。

奥歯の高さを高くしたいときには、奥歯を引っ張り出すためのアタッチメントを設定します。
過蓋咬合(かがいこうごう、ディープバイト)などかみ合わせの高さが欲しい歯並びの場合によく設定されます。

奥歯を回転させたり、奥歯を沈める動きのためのアタッチメントです。後ろに移動させるときにもよく設定されるアタッチメントです。
マウスピース矯正では、一番奥の歯を後ろに移動させたり回転させる移動が得意です。この動きのおかげで、ガタガタだから歯を抜くのではなく、非抜歯で治療する選択肢が増えます。

下の前歯を骨の中に沈める動き(黄色矢印)を行うときに、反作用で犬歯や小臼歯には赤色矢印の力がかかります。
この赤色矢印に対するアタッチメントを設定することで反作用の力を干渉させることができ、予測実現性の高い歯の動きが可能となります。

見た目を気にされてどうしても前歯を下げたく、小臼歯を抜歯せざるを得えない場合には、前歯6本を後ろに下げる必要があります。
このとき、黄色で囲った奥歯6本(左右)の塊を固定源として、前歯6本を後ろに下げていきます。
この奥歯6本が動かないようにすることを最大の固定と言い、この時に固定源用(アンカレッジ用)アタッチメントが設定されます。

前歯6本下げる場合には、犬歯の歯の角度をコントロールする必要があります。
このときに設定されるアタッチメントを後退用(リトラクション用)アタッチメントと言います。
アタッチメントが外れたら?
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